※本記事は「mitok[ミトク]」に掲載した記事の再掲載・転載版です。テキスト、画像いずれも2015年初出時のものとなっております。あらかじめご了承ください。
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入門者向けドール情報をまとめる連載第5回。前回までは国内メーカーとそのドール本体が中心の内容でしたが、今回は初心者にはやや手が出しづらい海外製キャストドールについてご紹介します。
国内はほぼボークスのSD(スーパードルフィー)シリーズ一強のキャストドール市場ですが、海外では韓国を中心に数多くのメーカーがオリジナルのキャストドールを販売しており、日本人ユーザーでも通販を通じて様々なタイプのドールを購入することができます。
ここでは初心者でも安全に利用できる大手を中心に各メーカーと国内代理店を紹介。国内製にとどまらず、更に理想の子を探してみたいという方は、足がかりにぜひどうぞ。
そもそも海外製キャストドールとは?
主に2000年代前半、日本のSDブームとドールズ・パーティーの韓国での開催などを要因に、韓国を中心にキャストドールメーカーが急増。その多くがオリジナルドールを複数シリーズ展開し、アウトフィットやウィッグなども取り扱う通販ショップを用意しています。
国内キャストドール(主にSD)と比べて造形やプロポーションの幅が広く、精悍な男性から半人半獣、アーティスティックなデザインのドールまで、様々なバリエーションが楽しめる反面、本体の細かな色合いや手触りの面で、キャストの品質は全体的に国内品に劣る傾向とされています。
サイトの日本語が機械翻訳気味だったりそも外国語表記のみだったりで商品詳細を掴みづらく、問い合わせなどのやりとりも日本語に通じた担当者がいなければ外国語で行わざるをえない。ドール本体は在庫品以外の多くが注文生産で納期が3ヶ月前後かかり、もちろん送料も高く、個人輸入の形式で購入すれば関税がかかり、円安円高もモロに価格に響き……という海外通販ならではの悩みも多々存在します。
それはダルいなあ……という初心者向けに、以下では日本語サイトが用意されており比較的買いやすい大手メーカーと国内代理店をご紹介。やたらと商品画像にこだわるメーカーが多いので、駆け出しドールユーザーの方はもちろん、門外漢の人もサイトを適当に見て回るだけで楽しめると思います!
(※画像は各公式サイトから引用させていただきました。)
LeekeWorld
↑「エルロディ ( DollLeeke-D type ) ベーシックセット」商品ページより
韓国のドールメーカー。18cm級(Doll Leeke K)から67cm級(Doll Leeke L)まで多くのサイズのドール本体を展開するが、現在は全て在庫切れ状態。本体はさておきアイやシューズといった各種サプライ、特にスタイル・カラーともに充実したウィッグは漁りがいアリ。国内の銀行振込が使えるのでラクに購入できます。
LUTS-DOLL
↑期間限定販売中「Zuzu Delf BICHON – QUEEN Limited 2nd」商品ページより
韓国の老舗メーカー。16cm級のTiny Delfから70cm級のSuper Senior Delfまで、13シリーズのドール本体を展開する。こちらは多くが現在も注文可能。19cm級の動物ドール・Zuzu Delfが人気ラインらしく、「海外のヤツらはヤベエな……ゴクリ」という世界にひとまず一歩踏み込んでみるには最適なのでは!
BlueFairy
↑「Tiny Fairy May」商品ページより
ヨーロッパの名門校に通う嬢ちゃん・坊っちゃんがブランドイメージな人気メーカー。40cm台のTiny Fairyを中心に、海外製には珍しい描き目タイプのMilky Fairyなども展開している。しつこくないメイクで親しみやすく、別ブランドDaydreamでも新作を発表中。支払いは国際送金になっちゃうので、面倒なら代理店でもいいし、上記のLUTSでも一部取扱いがあります。
ROSEN LIED
↑「 Tuesday`s Child Basic Charlotte」商品ページより
国内のSDにもましてアンティーク風の美貌重視な人気メーカー。Monday’s Child(17cm)、Tuesday’s Child(26cm)、Wednesday’s Child(42cm)、Holiday’s Childとシリーズを展開し、それぞれ月曜子、火曜子、水曜子、休日子とあだ名されている。こちらも支払いは国際送金になるので、面倒ならDOLKなどの代理店で。
Brownie
↑特設サイトトップページより
11cmのBrownieシリーズを扱う韓国のドールメーカー……ですが公式サイトが消滅。最近代理店DOLKのオリジナルブランドとして復活したようです。DOLK、アゾンほか国内ショップに取扱いがあり、手のひらサイズで安価でもあるという買いやすさなので、ちょっと妖精さんがほしいな~という気分のときにどうぞ。
DOLK
↑トップページより。情報収集も大変なジャンルゆえ、メーカーを横断した商品の検索性と網羅性は頼もしい
一部オリジナルドール&ウィッグも展開する最大手の専門代理店。取扱う海外メーカーの数は膨大で、基本はここをチェックすれば気になるドールが見つけられるハズ。輸入代行の手数料分なのか、全体に価格が割高な点だけ注意。メーカーサイトから直接購入したほうが安い場合がほとんどですが、手間やトラブルリスクを考えると妥当かもです。
Sora*iro
↑「TF Order made」商品ページより
埼玉に店舗&ドール撮影スタジオを構える輸入販売店。主な取り扱いはBlueFairy、DEARMINE、MUDOLLなど。とくにBlueFairyの商品はTiny Fairyシリーズのオーダーメイドを受け付けている(今月半ばまで)ほか、店舗限定モデルの販売も行っています。
EDEN
↑トップページより
Angell-Studio、Ringdoll、Asleep Eidolon、Spirit doll、Loong Soulほか、中国メーカーを中心とした代理購入サービス店。代理購入の送料をまける共同購入キャンペーンも毎月企画されており、中国メーカーのファンなら要チェック。その他の中国メーカー代理店にLegenddollなどがあります。
SEN
↑商品一覧ページより。撮影背景布を多く取扱っている珍しいショップ。
RING DOLL、ANGELL-Studioなど中国メーカーの輸入代理店。背景布やアウトフィットなどサプライ用品が充実しており、千葉の我孫子に予約制のドール撮影スタジオも開いています。
その他の有名メーカーといえばCROBIDOLL、Dollmore、DOLLZONE、LINA chouchou、SOOMあたりになるでしょうか。変わり種にはアニメキャラに寄せまくった2D Dollなんかもあります。
うっかり版権的にヤバそうな服とか小物も見つかってしまうこの界隈、本体の購入も慎重になって当然なお買い物ですが、国内メーカーでは売っていない個性的なウィッグや衣装を探すのには最適。今回ご紹介したメーカーあたりからサイトを漁っていって、掘り出し物を見つけていただければ幸いです。
余談:うちの海外っ子
この趣味ですが、まずはたから見て、なぜわざわざ海外製に手を出してまで人形を集めるのかが疑問に思われるところでしょう。それはもちろんそういう病気だからなのですが、もうひとつは日本人でも十分可愛がれる造形の子がわんさかいるためでもあります。興味のある方は男女問わず、好みの子を探す価値は十分あるかと思います。筆者は今のところ、海外の子は3体に留めているので、大丈夫です。
↑RosenLiedの「HOLIDAY`S CHILD Limited Basic BeBe」。去年5月あたりにDOLKで注文し、11月頃に届く。周囲から「この子、犯罪係数が高い」と言われましたが、それはもしかして筆者では?
↑ちなみにこういう箱で届きます。
↑布に包まれていました。ちなみにドールは簀巻きにしても結構可愛いです。
↑Leeke Worldの「DollLeeke-D type Sweet ベーシックセット」。今年の2月時点では普通に注文できたのですが……。
こんな箱で届きました。
LUTSの「Kid Delf」、モデル名失念。オークションで落札した7年物の中古で、ボディはやや黄変してツルツルにテカっているという経年劣化が見られました。その程度ならべつだん可愛がるに支障はありませんでした。
同オプションヘッド。
国内メーカーの子とくらべての注意点は、ROSEN LIEDの子みたいなバリバリ濃い造形で頭もデカい子は、フリフリ系のドレスをあまり買わない人間としては着替えさせるに困るということでしょうか。アゾンで買ったカジュアル系の服が全然似合わなくてビビりました。筆者はまだまだ精進が足りないようです。頑張ります。
最近なにかと気忙しく、ドールに時間が取れていません。20体後半まで増やしちゃうと、ペットに対するように「最近構えてなくて心苦しい」云々は空々しくて言えないのですが、所有者のペースにあわせて凍結したままでいてくれる人形には、最近何やらホッとさせられるような気持ちがあります。
とりあえず先日、BlueFairyのTF Oliveを注文したので、楽しみに待ちながら筆を擱きたいと思います。
日本のドールと並べると世界観が違いすぎて不思議な絵面になるのには注意したいところです。